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瀬戸内国際芸術祭2013で建築をつくる(石井大五+フューチャースケープ)


by 石井大五+フューチャースケープ建築設計事務所

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伊吹島とはこんなところ 瀬戸内国際芸術祭2016 アート巡り-2

   →伊吹島とはこんなところ

   →瀬戸内国際芸術祭2016

   →Facebookはこちら/to Facebook and the brief summary in English

パート1に引き続き、伊吹島のアート作品を巡ります。

メイン会場の旧小学校敷地で、先ず、目に入るのが、僕のつくった「トイレの家」です。
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初めて島を訪れたとき、島のトイレが、母屋から分かれた離れにあるのを見て、母屋と離れの関係が、四国本土と離島、大都市と僻地の関係に似てみました。今では、日本の周縁のように位置づけられた伊吹島を、トイレが象徴しているように見えた訳です。
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そのトイレを、島の中心のようにつくることで、伊吹島自体、そして、そこに暮らす島民に、自分自身が中心であることを思い出してもらいたい、と思いました。

建物の中には、11本の光のスリットが通っています。
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6本は、この島から、世界の6大陸の6都市へ向かう方向を示しています。つまり、伊吹島を中心として、世界が広がっている訳です。残りの5本は、島の伝統的な行事の開かれる日と夏至、冬至の日の、午前9時の太陽方位の方向を示しています。午前9時に、そのスリットを光が通るとき、島民は季節の訪れを知ることになります。

そうやって、空間と時間の上で、「トイレの家」を島の中心にしようとしました。
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その光のスリットで切り抜かれ、内部に路地が出現しています。これは、島の迷路のような路地に重なります。
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時刻によって、光の角度や、光の雰囲気が大きく変わります。いろいろな時刻に、訪れていただければ、幸いです。
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外壁の色は、島の民家の色彩調査から選んだものですし、内部の黒い色の仕上げは、島でよく見掛ける仕上材、焼き杉をモチーフにしています。
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そして、トイレの中に入って行くと、最後の奥の大便器ブースで、天井に開けられた開口部に遭遇します。
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これは、30年前まで水道の開通していなかった島で、生活を支えた、雨水を溜めるための天水井戸をモチーフにしています。いつもは上から見下ろしていた井戸を、底から見上げた形です。
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この開口部のおかげで、トイレにこもりがちな臭気や湿気も逃げて行きます。ブースは大きいので、台風のときでも、用を足すのに、影響はありませんし、砂利の下には、雨を拾うための排水溝が設けられています。

島のさまざまな風景や仕掛けが、こうやって建築の上に映し出されています。島を散策する前に、「トイレの家」に立ち寄ってから、島の散策を始めると、さっき見たのは、これだったのかと、島の風景を見付ける手がかりとなるようにつくりました。

時刻によっては、大便器ブースにハート型の影が落ちます。これを見ると、もしかしたら、幸せに恵まれるという噂があるような、ないような・・・。
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芸術祭の参加作品ではありませんが、設計し、最近完成した「島の消防署」が、「トイレの家」のすぐ近くにあります。
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敷地の一部が、切り取られて、宙に浮かんだような形です。遠くから見たとき、集落の中に点在する畑と馴染んで、建物の存在が目立たなくなるようにデザインしました。
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上部は、火の見櫓と展望台を兼ねています。集落と海の眺めがすばらしいので、是非、上がってください。昼寝がしやすいように、傾斜が付いています。土足厳禁ですが、雨の翌日は濡れていることもあるので、お気を付けあれ。
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芸術祭の最初の連休には、たくさんの方にお越しいただき、設計者冥利に尽きました。景色を眺める人、昼寝される人、お弁当を食べる人。そして、子供は、傾斜が好きなのか、とにかく走り回る子が多い。
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そして、日没も見事です。
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ただし、芸術祭の期間中は、万が一の事故のため、監視役の島民がいるときのみの限定公開となります。

休みの日には、ボランティアガイドの篠原幸喜さんに声を掛けていただければ、上がれるのではないか、と思います。篠原さんは、フェリーが港に到着するたびに、幟を立てて、お客さんをお待ちしています。

消防署の1階の大ガラスの奥には、この島でしか目にしないであろう2台のオート三輪の消防車が置かれています。路地が狭いので、ふつうの消防車は通れないところが多いのです。それをご覧になるのも、お忘れなく。
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by future-scape | 2016-10-13 23:05 | 瀬戸内国際芸術祭2016