瀬戸内国際芸術祭2013で建築をつくる(石井大五+フューチャースケープ)


by 石井大五+フューチャースケープ建築設計事務所

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伊吹島とはこんなところ 家の話ー左官細工

   →伊吹島とはこんなところ

今回は、伊吹島の民家を飾るさまざまな左官細工を紹介します。

伊吹島の民家に多い焼き杉の外壁ですが、昔風のつくりや、町家風の家になると、壁の上部を漆喰で仕上げるものが多くなって来ます。ただし、腰高から上が漆喰の家もあれば、屋根の妻壁だけの家もあり、統一した街並の作法が読み取れないのも、また伊吹島風。

その漆喰を施した壁をさらによく見ると、ときどき、漆喰壁の下端に波模様が施されているものがあります。
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対岸の観音寺でも珍しいものではないので、伊吹島特有という訳ではありませんが、火事を防ぐ水をモチーフにしたのでしょうか。
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柱に掛かる部分や、庇との取合い部分に、白または黒の漆喰を盛り上げて波の形を描き、さらに、一部の波模様では、その上に、白や黒で、波のような唐草のような模様が描かれています。魔除けのための模様と言う、島の方もいます。
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建築課の課長に伺うと、壁の亀裂の入りやすいところに施されているから、今のコーキングに替わる亀裂防止の効果を兼ねていたのではないか、という説も出て来ました。確かに、雨が当たりやすく、水に対する配慮がより必要となる壁の下部に位置するのも、コーキング効果に見えます。
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不思議なのは、白漆喰の壁に施された波模様は少なく、たいていは黒漆喰の壁。伊吹島では、黒漆喰の家は、白漆喰よりはるかに数が少ないのですが、それは、漆喰に灰墨を混ぜるという手間、すなわち、コストが掛かるからでしょうか。

だとしたら、黒漆喰は、鬼瓦のように、家の格を示すステイタスであり、そこに波模様を施すのは、差別化された材料である黒漆喰を、さらに強調するというか、ランクをいっそう高くする仕上なのかもしれません。これは、あくまでも個人的な推測ではありますが。
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それに比べれば、単純で分かりやすいのが、妻飾りの漆喰細工。

縁起のいいモチーフで、家に福を招こうとしています。
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そして、こちらは、日本全国どこでも見掛ける家紋。
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最後に、ご紹介するのは、腰壁に施された、幾何学的な模様の左官細工です。気づかなかっただけかもしれませんが、今まで、日本中、いろいろな街並を歩いていても、見掛けた記憶がありません。
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いろいろ聞いても、正確な記憶をしている方が、見つかりませんでしたが、おそらく、昭和30年代ぐらいにつくられたのではないかな、とのこと。大半は、小さな種石をモルタルに混ぜて仕上げた人造石洗い出し仕上で、昭和30年代ぐらいまでは、よく使われていた技法なので、年代的には合致します。
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技法自体は、珍しくないとしても、それを抽象的な幾何学にしてしまった背景には、特定の左官職人の存在があるのでしょうか。それとも、気づいていなかっただけで、日本全国、どこでも行われていたものなのでしょうか。
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結局、謎のままとなりそうですが、1970年代ぐらいまで隆盛していた幾何学系の現代美術アーティスト並みの壁もあります。もしかしたら、同時代の彼らに刺激を受けたとか?
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by future-scape | 2013-11-18 14:09 | 伊吹島 ご案内