瀬戸内国際芸術祭2013で建築をつくる(石井大五+フューチャースケープ)


by 石井大五+フューチャースケープ建築設計事務所

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瀬戸内国際芸術祭2013 向井山朋子コンサート「夜想曲」

お盆休み最後の土曜日、伊吹島へのフェリーの発着する、本土の観音寺港で、向井山朋子さんのコンサートが開かれました。対岸の伊吹島につくられた彼女自身のアートワーク「夜想曲」と向かい合うパフォーマンスです。

開演は午後6時。まだ、暮れ始めたばかりで、空も明るく輝いています。
場所は、観音寺側に伊吹島が所有する魚市場。2層吹き抜けになった大空間が会場で、椅子席だけでは足らず、相当な立ち見が出ています。
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演奏会のために設えられた空間ではなく、鋼板の壁の向こうを車が行き交い、市場内の水槽からは、活魚の関係で止められなかったという水流の音もします。
一体どういうコンサートになるのでしょう。
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向井山さんの登場です。
ショパンの夜想曲から始まります。そして、日本人作曲家の佐藤聡明さんの作品を経て、再び、ショパンの夜想曲へ戻って行きます。
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途中、ヘリコプターの轟音や子供たちの歌声、映像を重ねながら、そこにさらに、車や水槽の現実の音が重なって行きます。

音響を考えた空間でもありませんし、ピアニシモのパートになると、よく聞き取れないのですが、現実の演奏、現実の音、採取した違う時間の音の3つが重なり合うと、かすかな咳さえも嫌うような音響の調ったホールで聴く、完成され、抽象化されたコンサートとは対極の、この日、この時刻、この場所でしか成立しない唯一無二の音の瞬間が生まれていました。

周りの音とともに、自分自身が音のつくる場の一員となり、音が伝えようとしている世界が、自分自身の上に舞い降りて来ます。

ふつうのコンサートなら、いい演奏、いい曲を聴くことができたという感想になるのでしょうが、今回は、音がつくり出したすばらしい場、すばらしい時間に立ち会うことができたということに尽きます。震災の問題を超えて、一人一人の抱えているものに近づき、寄り添うような場であり、時間でした。

そして、コンサートが終わると、空も暗く沈み、現実の夜が引き寄せられて来ました。

演奏後、片づけが始まった会場で、向井山さんを囲んで、芸術祭の参加アーティストが乾杯。
向井山さんは、明日、オランダへ、そして、僕らは、チャーターした船で、夜の海を伊吹島に戻ります。
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半月を少しすぎたばかりの月ですが、水面は、月の光で明るくきらめいています。山々や島は、シルエットで暗く浮かび上がり、心地よい夜風が流れて行きます。
夜想曲の余韻がそのまま残るような夜の海を、船は進んで行きました。
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by future-scape | 2013-08-22 23:09 | 瀬戸内国際芸術祭2013